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新生活8

 30億の融資稟議を上げた。副支店長と常務が揉めたが常務が押し切って審査部に送った。銀行内はこれで持ち切りだ。私は追加資料を審査部から求められえてこの会社の息子の専務のところを2往復した。常務も朝から本店に出ずっぱりだ。
 父からメールがあり平さんの店に9時に寄る。店には飛田を出てきた客と仕事が終わった女性が入り乱れ8人ほどがいる。父が炊事場からエプロンを畳んで出てくる。
「悪いな。忙しいのに」
「また母のことか?」
「街金から50万借りていて家に押しかけて来た。聞いたらまた妹に送ったようだ」
「親父はまだ頼母子の返済が100万残っているだろう?」
「そうなんだ。ともこが昼その話を聞いて用立てると言っているが断った」
「それがいい」
「だが」
「何とかするけど、しばらく街金の取立て親父我慢できるか?」
「私だけなら」
「すぐ返済したらまた借りるだろう。しっかり追い立てられてから返すよ」
 1本目のビールが空いて隣にいつの間にかともこが座っている。
「今日は代理とは?」
「延長が入ったので断った」
「うまくいっているのか?」
「それよりお母さんのお金の件は?」
「ともこが気にすることはない」
と新しいビールを頼んでともこと父のグラスに注ぐ。









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テーマ : ファンタジー小説 -- ジャンル : 小説・文学

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yumebito86869

Author:yumebito86869
もう記憶の中で小さくなってしまているが、
小さい頃病院で隔離されていた時期があった。
その時隣部屋にかえでと言う毛糸の帽子を被った少女がいた。
童貞を失ったのもかえでだ。
何もかもう失った時、私はすみれとして彼女と再会した。
また短い時間だったが私の中で一生光り輝いている。

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