秘密基地7

 私は最近は交換絵物語を下着を入れている鞄に入れるようにしている。もう他人には見せられない絵が描かれている。私は出来るだけかえでを迎えに行かず非常階段に行くようになっている。かえでとあの日からそれでも3回入っている。毎回かえでには週刊誌で読んだことを試しているようだ。
「ひろし君は私が嫌い?」
「そんなことはないよ」
「だったら秘密基地をなぜ避けるの?」
「このままじゃみんな変な目で見るのじゃ?」
 確かに医者も看護婦もあの部屋の意味を知っている。それに患者も時々出入りしている。
「でも誰もばらさなよ。みんな知らんふりしている。姉さんは何度も外でドアが開くのを待っていた看護婦に会ったって」
 でも黙って絵を描いている私を見て私の画用紙に青色の電車を描いた。
「これは私の電車よ。ひろし君の電車と今すれ違っている。でも今を逃したらもう2度と会えなくなるのよ」
「ここは環状線だからまた会える」
 これは母の受け売りだ。まだ一度も一周したことはない。
「ひろし君は治ってここを出る日が来る。きっと私は出る時は死んだときだけよ。私って友達ができない子なんだ。ひろし君の他にまた友達ができることってないように思う」
「でも子供ができるよ」
「心配しないでいいの。姉さんから薬ももらっているし、明日は貰った化粧を持っていく」
と言って私もパジャマのズボンのポケットに手を入れる。しっかりと私のものを握っている。
「出るまでは私を忘れないで」





スポンサーサイト

テーマ : ファンタジー小説 -- ジャンル : 小説・文学

ページトップへ

コメント

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

Re: No title

> 病院で秘密基地があったとしてもそれを黙認するのが医療従事者の性ってものです。
> 憩の場は必要です。
> まあ、私も医療従事者ですからね。
> 黙認という行為がどれほど重要か。
> そういうのも知っていますからね。。。。
>
>
> すいません。
> ものすごく個人的な理由なのですが。
> そろそろ小説の数も多くなっているので、
> カテゴリーで分類して頂けると助かります。。。
> 過去記事を探ってから小説を読んでコメントを残すのが疲れてきたので。。。
>
> 小説は読んでいてとても楽しく、昔を思い出して面白いのですが。
> 読む前に過去記事を探さないといけないので。。。
> ちょっと疲れます。。。
>
> その辺はサイトの方針もあるでしょうから。
> お任せします。
> まあ、私が週に1回しか寄れないので。
> そういう個人的な事情にサイトが合わせるのも変な話ですし。




何時もコメントありがとうございます。
カテゴリーで分類という課題はいつも考えていますが…。
実はダンボール箱に眠っている学生時代の手書きに小説が100冊ほどあり、
ようやくその1冊を再生したところで自分の中の何かが爆発、
それ以降は頭の中で眠っていたものが・・・。

その爆発が鎮まるまでご迷惑を掛けます。





非公開コメント

ページトップへ
プロフィール

yumebito86869

Author:yumebito86869
もう記憶の中で小さくなってしまているが、
小さい頃病院で隔離されていた時期があった。
その時隣部屋にかえでと言う毛糸の帽子を被った少女がいた。
童貞を失ったのもかえでだ。
何もかもう失った時、私はすみれとして彼女と再会した。
また短い時間だったが私の中で一生光り輝いている。

最新記事
最新コメント
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR